介護医療院で働く人が持つべきスキルを解説

介護医療院とは、疾病などの理由で療養が長い期間必要な要介護者が、医療や日常生活における世話(介護)を受けることを目的とする施設です。介護施設は病気による治療が必要な人は入居できないところもありますが、介護医療院では疾患をもった要介護者が入居できる設備を整えています。介護医療院は2017年まで存在した「介護医療型医療施設」の転換先として2018年4月に新設されました。介護医療院では病気の長期療養はもちろん看取りや終末期医療などにも対応しています。医療ケアなども常時行いながら、一般的な介護施設が行う入浴介助やレクリエーション、機能訓練なども常時取り入れています。

介護医療院で働く介護士の場合、寝たきりの利用者を介護することが多いため、体位変換のスキルは必須となります。また、ベッドから車椅子への移乗なども頻度が高くなるでしょう。この他、実務者研修を終了した人は喀痰吸引などの研修を受けることで仕事の幅が広がります。介護医療院は介護ケアよりも医療ケアの要素が高くなるため、介護士が関われる部分は少ないのでは?といった疑問を持つこともあるかもしれません。話に耳を傾けることや、食事、散歩などの日常生活における介護は介護士が中心となります。看護師や利用者家族との橋渡し役となる場面も多くなるため、コミュニケーションスキルも必要となるでしょう。疾患を持った利用者が大半のため、看取りの場面も多くなり精神的に厳しいと感じることもあるでしょう。こういったことから、介護のスキルや経験年数も求められることもあります。